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タブレットやスマホの時代に、CSRレポートは紙媒体やWebサイトだけで良いのでしょうか?

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時代の変化に合わせて扱うメディアを変えるべきです。日本企業の多くは、90年代後半から法令順守の観点で環境報告書を発行し、2003年あたりからは、欧州企業の影響及び、GRIのガイドラインに沿って企業情報を整理し、CSRレポートとして発行してきました。

しかしそこから10年、グローバル社会における経済摩擦や環境、資源問題等がさらに顕在化し、網羅性や重要性(マテリアリティ)に沿ってレポートを作成していれば良い時代ではなくなってきています。

また、グローバル経済の進展により、情報開示や説明責任、倫理的な行動が世界の評価基準とされ、サステナビリティ視点による経営ビジョンが強く求められる社会となってきました。

米国では開示の統一性や情報の再利用促進のため、共通言語XBRLを推進し、さらに現在は「スマートディスクロージャー」という国家的なプロジェクトにより、市場の効率性や消費者に向けた企業の情報発信技術は革新的に変化しようとしています。

ICT環境の進展による情報受発信環境の変化

私が非財務情報開示のオープンプラットフォームの研究会を立ち上げてから10年近くが経過します。あの時代と大きく異なる事として、受け手側のデバイス環境とそれを発信する企業や政府のビッグデータやクラウドの環境が大きく進展したことに留意する必要があります。

読者不在とまで言われるCSRレポートは、どこで誰に読まれているのか?
投資家やリクルート活動を行う学生、顧客や取引先、自社従業員等、ほとんどの企業がその質問に対して明確な回答を出せていない状況です。

また、昨年インタビューさせていただきました生物多様性の経済学TEEBのリーダーである、Pavan Sukhdev氏は、次世代の経営理念"Corporation2020"で、統合レポートについてこう指摘しています。
「企業の財務パフォーマンスだけでなく、人的資本・社会資本・制度資本・自然資本といった外部性が反映されるべき。すべての資本は企業活動の影響を受けている。そしてそれは財務情報と関連づけた統合レポートに反映されていく」

欧州では統合レポートの掲載情報を、情報技術の活用による戦略的な開示手法で統一し、いつでもスマホやタブレットでアップデートされるような流れになっていくでしょう。ビッグデータの活用によって、企業の開示情報は、環境負荷軽減や調達プロセスから廃棄処理までを伝えることが可能な時代が到来しています。

社会とのエンゲージメントを高めるために

日本でもCSRレポートの紙での発行が無くなることはありませんが、社会的な価値を創造し、企業ミッションを本来あるべきコミュニケーションで伝えるためのレポートへと変化していくことは間違いありません。つまり誰がどこで読んでいるか、そしてその読者の評価さえも共有することが可能となりました。クラウドコンピューティングとソーシャルメディアが進展した社会においては、こうした環境に適応し、社会が欲する情報発信と発信技術を持ち得た企業が競争優位性を確保し信頼基盤を作ることでしょう。

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執筆者プロフィール
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水野 雅弘 氏
株式会社 TREE 代表取締役 マーケティングコンサルタント
Green TV Japan 代表兼ファウンダー
一般社団法人 グリーンエデュケーション 代表理事

1988年の会社設立以来、金融業界を中心に大企業のマーケティング戦略コンサルタントとして企業150社以上の実績を保有。2004年から3年間は、約30社の企業が参加するCSR情報を中心とした企業の非財務情報開示のための研究会主宰。
2006年以降は、環境意識啓発のための環境映像専門のWeb TV "Green TV "の日本代表を務め、企業の環境活動、CSR・広報のための映像や中央省庁の政府広報映像を数多くプロデュース。
2009年には、経済産業省が主催する2050年研究会の構成員として参加し、世界のCSR優良事例やCSR情報開示促進のためのITプラットフォームや、あるべきCSRレポートのあり方を報告書として提言。

現在は、新しい社会価値を創造するために、これからの経済指標となるべきグリーンエコノミー、地域経済の活性化や発展のための事業プロデュース、Green TV の運営と併せて、企業の戦略的環境広報のコンサルティングに従事。Green TV では、現在、1,000本近くの環境やCSRをテーマとした国内外の映像コンテンツを無料配信中。

株式会社TREEウェブ企業サイト:http://www.tree.vc
Green TV Japanメディアサイト:http://www.japangreen.tv

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