
オシント(OSINT:Open Source Intelligence)とは、インターネットや刊行物など一般に公開されている情報源からデータを収集・分析し、有用な知見(インテリジェンス)を得る手法です。
「オシンテックのやさしい循環経済コラム」では、サーキュラーエコノミーに関する世界の様々な公開情報・ニュースをもとに、「情報を読み解く」ことの大切さや有用性を、やわらかく・やさしくお伝えすることを目指しています。
Characters

おしんちゃん
オシンちゃん
テリ爺の雑貨店で働きながら、Open Source Intelligence(オシント)を学ぶ女の子。

てりじい
テリ爺
オシンちゃんのインテリジェンス力を鍛える謎のお爺ちゃん。世界中を飛び回り、集めた雑貨を売る「テリーの店」を経営している。
テリ爺
(ヒュイーンという音を鳴らし颯爽とチェコ車を運転している)どうじゃ、オシン、チェコ製のEV車もなかなかのもんじゃろう。
オシンちゃん
(助手席で内装を見まわしながら)ほんとだね~。日本ではめったに見ない車種だけど、これって人気あるの?
テリ爺
VW傘下の低価格帯としてヨーロッパではかなり人気なんじゃ。
オシンちゃん
ふうーん、チェコで自動車を作っているイメージがなかったからびっくり。
テリ爺
意外にも生産されておるぞ。GDPの1割が自動車産業、1100万人の人口のうち、20万人が自動車産業に従事しておるんじゃ。欧州向けトヨタ車もチェコで製造しておるぞ。
オシンちゃん
知らなかった!ところでお爺ちゃん、たしかEUでは新車パーツに再生プラを含有しなければいけなくなる、っていう法律が8月から発効したんじゃなかったっけ。
テリ爺
よく知っておるな。そこにもチェコはしっかり手を打ち始めておるぞ。ほれ、環境大臣がわざわざ視察しておるここが、中古バンパーからの再生プラを開始した「PRAKTIK system」社じゃ。チェコはEUの中でも比較的プラスチック再生を頑張っている国でもあるんじゃよ。
オシンちゃん
バンパーは再生の取り扱いがしやすいってこと?
テリ爺
そうじゃ。多くの場合、バンパーはポリプロピレン(PP)製で、比較的素材がシンプルなんじゃ。そしてオシンのいうように取り外しは圧倒的に容易なんじゃな。
オシンちゃん
そうだとすると、バンパーが取り合いになっちゃったりしないのかな。
テリ爺
今のところはそこまでではないが、新車に使える「超高品質な再生PP」が足りないのは事実じゃ。オランダの「AutoPlastic」プロジェクトでは、バンパーなどの外装部品をターゲットに工業規模の前処理とリサイクル技術の確立に焦点を当てておるぞ。
https://ispt.eu/projects/autoplastic-shaping-the-future-of-automotive-and-plastic-recycling/
オシンちゃん
そんなに力いっぱいやらなきゃいけないってことは、自動車用の再生プラスチックって難しいんだね・・・。
テリ爺
うむ。 ルノー(Renault)の研究では、使用済み自動車のバンパーからPPを回収する際、分離条件によってスチレン系樹脂が残留すると、回収PPの衝撃耐性が他の条件と比べて4分の1以下に低下する結果が示されておる。内装品に使う場合でも、質感や臭いの問題、揮発性有機化合物(VOC)の排出基準といった厳しい条件をクリアしなくてはならん。
オシンちゃん
そっか、車内は高温になったりすることもあるし、十年以上使う場合も多いから、単純じゃないんだね。
テリ爺
その高い難易度の再生素材を作れる開発力の育成が実はELV規則の目的の一つでもあるんじゃよ。
オシンちゃん
政策づくりって奥が深いんだね~。
執筆者プロフィール(執筆時点)

RuleWatcher取得のフレッシュなデータをもとに、政策一次情報からの洞察を楽しく伝える。主催する月次勉強会(オシンといっしょ!)も人気。社会人向け講座では、主に国際情勢の読み解きを担当。金融・経済から環境・人権分野まで、横断することで得られる「見立て」の大切さを説いている。
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