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容器包装リサイクル法とは?一般家庭向け製品の製造・販売を開始する時は要注意 初心者向け

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一般家庭用の製品の製造を請け負う場合、「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」(以下、容器包装リサイクル法)に基づき、事業者は再商品化費用の負担義務を負う場合があります。つまり、新たに一般家庭用の製品の製造等を開始する場合は、自社が法律の対象になるかどうか、確認する必要があります。

また、これらは、容器・包装自体を製造している事業者だけでなく、条件によっては、これらを利用した製品を製造・販売している事業者(他者へ委託する場合も含む)も対象となります。今回は、概要や罰則などについてご紹介します。

産業廃棄物は対象外?容器包装リサイクル法の概要

容器包装リサイクル法は、一般家庭から排出される廃棄物のうち「容器・包装」を再商品化・資源化するために定められたものです。冒頭でも述べましたが、業務用に販売され、事業所等から排出されるものは法律の対象外です。

容器包装リサイクル法における「容器・包装」の定義は下記になります。農林水産省によれば、具体的な例として、ガラスびんなどのガラス製容器・PETボトル・紙製容器包装・プラスチック製容器包装などが挙げられています。

▼容器包装リサイクル法における「容器・包装」の定義(法2条 第1項)

この法律において「容器包装」とは、商品の容器及び包装(商品の容器及び包装自体が有償である場合を含む。)であって、当該商品が費消され、又は当該商品と分離された場合に不要になるものをいう。

事業者が果たす義務とは?

容器包装リサイクル法では、消費者、市町村、事業者の役割が示されており、事業者は「再商品化義務」を果たす必要があります。
しかし、全ての事業者が自社で容器包装のリサイクルを実施できる訳ではありません。そのため、多くの事業者は委託料を指定法人に支払って、再商品化の代行を委託する方法(指定法人ルート)を採用しています。実施にあたっては、帳簿の記載、委託の申し込み、契約締結などが必要となります。

▼再商品化のための3つのルート

指定法人ルート ※再商品化義務を負う事業者のほとんどがこの方法となる。
市町村が分別収集・保管した容器包装を、主務大臣が指定した指定法人公益財団法人日本容器包装リサイクル協会に委託料金を支払い、再商品化の代行を委託する方法。
独自ルート 市町村が分別収集・保管した容器包装を、事業者自ら、または再商品化事業者に委託して再商品化を行う方法。(主務大臣の認定が必要)
自主回収ルート リターナブルビンなどを自らまたは委託して回収・再利用等する方法。 (主務大臣の認定が必要)

(出典:農林水産省「容器包装リサイクル法の手引き」より)

企業名の公表と罰則について

容器包装リサイクル法で定められた義務を果たさない場合、企業名が公表され、以下の罰金が科されます。罰金だけでなく、企業名が公表されることで、企業イメージや信用の低下につながります。
また、日本容器包装リサイクル協会によると、この義務履行に時効は有りません。容器包装リサイクル法は平成12年に施行されていますので、平成12年以降の行為が対象となります。再商品化義務の不履行者(ただ乗り事業者)の場合、過去に遡っての適用も考えられます。

▼容器包装リサイクル法によって定められた罰則

罰則の対象となる事業者の行為 罰則
再商品化義務を履行しなかった場合
(指導・助言→勧告→公表→命令を経て罰金が科せられます。)
100万円以下の罰金
帳簿の記載をしない、虚偽の記載をする、帳簿を保存しない場合 20万円以下の罰金
報告を求められた時、報告しない、虚偽の報告をした場合 20万円以下の罰金
立入検査を求められた時、拒んだり、妨げたり、又は忌避した場合 20万円以下の罰金

(出典:農林水産省「容器包装リサイクル法の手引き」より)

誰が対象となるのか?

容器包装リサイクル法の対象となる容器包装を作ったり、利用している事業者は特定事業者と呼ばれ、それら容器包装の再商品化の義務があります。以下の3者が挙げられます。

▼3つの特定事業者

特定容器製造等事業者
(容器・包材メーカー)
ガラス・PETボトル・紙・プラスチック類の容器包装(特定容器・包装)を製造する、または輸入する事業者。
特定容器利用事業者
(食品メーカー等)
特定容器に詰めた商品を製造する、または輸入する事業者。
特定包装利用事業者
(小売業者等)
販売する商品に紙やプラスチックなどの特定包装を利用している事業者。

(出典:農林水産省「容器包装リサイクル法の手引き」より)

商品の製造から販売までの流れは複雑で、誰が対象となるかという点については、「利用の義務」と「製造等の義務」とに分けて考えることができます。
利用を行う事業者を「特定容器利用事業者」、製造等を行う事業者を「特定容器製造等事業者」と呼び、それぞれが義務を負います。容器包装リサイクル法では以下のように定められています。小規模事業者は一定の条件を満たす場合、適用除外となります。

▼特定容器利用事業者と特定容器製造等事業者(法2条 第11項 第12項)

11 この法律において「特定容器利用事業者」とは、その事業(収益事業であって主務省令で定めるものに限る。以下同じ。)において、その販売する商品について、特定容器を用いる事業者であって、次に掲げる者以外の者をいう。
一 国
二 地方公共団体
三 特別の法律により特別の設立行為をもって設立された法人又は特別の法律により設立され、かつ、その設立に関し行政庁の認可を要する法人のうち、政令で定めるもの
四 中小企業基本法(昭和三十八年法律第百五十四号)第二条第五項に規定する小規模企業者その他の政令で定める者であって、その事業年度(その期間が一年を超える場合は、当該期間をその開始の日以後一年ごとに区分した各期間)における政令で定める売上高が政令で定める金額以下である者

12 この法律において「特定容器製造等事業者」とは、特定容器の製造等の事業を行う者であって、前項各号に掲げる者以外の者をいう。

具体的なケースは下記になります。

●食品メーカーが、容器・包材メーカーから、容器を購入して自社で中身を充填する場合

特定事業者 容器包装リサイクル法の義務の対象 概要
容器・包材メーカー 対象 容器の製造を行っているため、特定容器製造等事業者となる。
食品メーカー 対象 容器を利用したという観点から、特定容器利用事業者となる。
小売事業者 対象外 食品メーカーから、製品を仕入れ、そのまま販売する小売業者は業務を負わない。


●食品メーカーが容器・包材メーカーから、容器の資材のみを買い取り、自ら容器を組み立て、自社で中身を充填した場合

特定事業者 容器包装リサイクル法の義務の対象 概要
容器・包材メーカー 対象外 資材の販売のみで、製造をしていないという観点から、義務を負わない。※
食品メーカー 対象 容器を利用したという観点から、特定容器利用事業者となる。
また、容器を組み立てたことから、特定容器製造等事業者となる。
小売事業者 対象外 食品メーカーから、製品を仕入れ、そのまま販売する小売業者は業務を負わない。

※ただし、包材メーカーで製造される段階で、明らかに容器と分かる印刷や形状をしている場合は、包材メーカーが特定容器製造等事業者となります。

●食品メーカーが小売事業者よりPB(プライベートブランド)商品の製造を受託した場合

(容器の素材や形について、小売業者から指示があり、食品メーカーは指示に従って、容器・包材メーカーから容器を購入。)

特定事業者 容器包装リサイクル法の義務の対象 概要
容器・包材メーカー 対象 容器の製造を行っているため、特定容器製造等事業者となる。
食品メーカー 対象外 容器の素材や形について小売業者から指示があった場合は、小売業者が特定容器利用事業者となる。
小売事業者 対象

(参考:農林水産省「容器包装リサイクル法の手引き」より)

容器包装リサイクル法の対象となった場合に注意すること
  • 誰が指示をしたのかを明確にする

自社で製造・販売する製品については、誰が容器包装リサイクル法の義務を負うのかが比較的分かりやすいのですが、製造を受託した製品(自社で販売しない製品)については「誰が指示したのか」を明確にし、義務の所在を明らかにしましょう。

  • ある製品が、一般家庭向けと事業者向けの両方に流通する場合、その比率を把握しておく

前述の通り、事業者向けの製品に関わる容器・包装は、容器包装リサイクル法の対象外です。しかし、製品によっては一般家庭向けにも、事業者向けにも流通する場合があります。その場合は、経済産業省のガイドラインに基づき、流通量の比率から、事業者向けの流通に伴う容器包装の量を算出し、その分の委託料を減額する計算を行います。一般家庭向けと事業者向けの比率が算出できない場合、国に定められた比率を用いて計算(簡易算定係数を使用)することになるため、各製品の一般家庭向けおよび事業者向けの流通量(とその比率)は明確にしておきましょう。帳簿の作成も忘れずに行いましょう。

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参考

農林水産省ウェブサイト:「容器包装リサイクル法の手引き
経済産業省ウェブサイト:「特定事業者による容器包装廃棄物として排出される見込量の算定のためのガイドライン
日本容器包装リサイクル協会ウェブサイト

執筆者プロフィール(執筆時点)

amita_nakamura.jpg中村 圭一(なかむら けいいち)
アミタ株式会社
環境戦略デザイングループ 西日本チーム

静岡大学教育学部を卒業後、アミタに合流しセミナーや情報サービスの企画運営、研修ツールの商品開発、広報・マーケティング、再資源化製品の分析や製造、営業とアミタのサービスの上流から下流までを幅広く手掛ける。現在は分析力と企画力を生かし、企業の環境ビジョン作成や業務効率化などに取り組んでいる。

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