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オフィスのお引越し(その1) ― 産業廃棄物?一般廃棄物?どっち?BUNさんの「元・行政担当者が語る 廃棄物管理のイロハ」

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皆さまから質問の多い「オフィスの引越し」に伴う、いろいろな廃棄物処理法の問題を考えてみたいと思います。

まず、なんといっても引越しでは、大量かつ様々な「廃棄物」が発生してしまうことが多くあります。 読者の皆さんの多くは既にご存知の通り、廃棄物は一般廃棄物と産業廃棄物に区分されることから、「まとめて捨てる」ということはできません。

では、どういった問題や対策が必要になるのか、まずは基礎中の基礎からおさらいしてみましょう。

オフィスから出るごみが「産業廃棄物」になることもある?

オフィスから出るごみは必ず「事業活動を伴って」排出される訳ですが、多くの場合は一般廃棄物になります。法律では明確に規定されていないのですが、これを「事業系一般廃棄物」と言い習わしており、ご存知の方も多いと思います。

ちなみに、家庭生活から出てくる場合は、絶対「事業活動を伴わない」ので、どんな廃棄物が出てきても、それは一般廃棄物となります。これを「生活系一般廃棄物」とか「家庭系一般廃棄物」と呼ぶこともあります。しかし、実は同じオフィスから出るごみであっても、種類によっては一般廃棄物ではなく、産業廃棄物になる場合があるのです。

廃棄物は一般廃棄物と産業廃棄物に区分されますが、当然それぞれに許可が違いますので、異なる対応が求められる訳です。なぜこうしたことが起こるのでしょうか?

「指定業種」によって一般廃棄物か産業廃棄物かを判別

それは、産業廃棄物は法律と政令で20種類に区分されているのですが、このうち9種類については、その排出形態を規定しているのです。この排出形態の多くは、業種で規定していることから、「指定業種」と言い習わしていることが多いですね。

たとえば、廃プラスチック類はこの指定業種がありませんから、オフィスから出れば必ず、産業廃棄物と判断が付きます。しかし、動植物性残渣には指定業種があり、「食料品・香料・医薬品製造業」に限定されています。この業種の工場から排出される動植物性残渣は産業廃棄物の扱いとなりますが、オフィスから社員が飲んで発生した茶殻やコーヒー豆かす等は、「事業活動に伴って出てきた動植物性残渣」であっても、一般廃棄物となる訳です。

ちなみに、ちょっとマニアックになりますが、「ばいじん」は、業種による規定ではなく、「大気汚染防止法で規定する焼却施設の集塵機で集められた物」といった規定になっています。また、木くずなども「有価物の時代にパレットであった木くずは産業廃棄物とする」と言ったような規定もありますし、紙くず、木くず、繊維くずには「PCBが付着した物」といった規定もあります。

このように、業種に寄らない規定の仕方も多いものですから、「指定排出形態」と言い表した方がベターかなと思っています。

オフィスの引越しでは、様々な廃棄物が出ます。前述の指定業種(指定排出形態)に沿って、木製の机なら一般廃棄物、スチールロッカーなら産業廃棄物、紙くずは一般廃棄物、ビニール傘は産業廃棄物・・・となりますから、廃棄物の種類とその指定業種がある種類かをチェックしておかなければ、思わぬところで廃掃法違反を犯してしまうリスクがあります。

次回(第2回)は、指定業種と処理会社の許可について解説したいと思います。

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執筆者プロフィール

長岡 文明 (ながおか ふみあき)
株式会社アミタ持続可能経済研究所 特別顧問

山形県にて廃棄物処理法、廃棄物行政、処理業者への指導に長年携わり、行政内での研修講師も勤める。2009年3月末で山形県を早期退職し、廃棄物処理法の啓蒙活動を行う。廃棄物行政の世界ではBUNさんの愛称で親しまれ、著書多数。 元・文化環境部循環型社会推進課課長補佐(廃棄物対策担当)

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