CSR・環境戦略Q&A
電子マニフェストは、実際のところ具体的にどのようなメリットがあるのでしょう?
2008/07/02 更新
電子マニフェストの効果が出やすい企業は、「廃棄物の種類が多い」場合や、「処理委託会社数が多い」場合であると言われています。
少量の廃棄物が年に数種類しか出ないような場合には、導入におけるしくみ作りの煩雑さなどにより、なかなか効果が出にくい場合もあるようです。
メリットについては、以下のようなポイントがあげられます。
1.紙マニフェストに比べ、作業時間が大幅に短縮
(財)日本産業廃棄物処理振興センターの調査によると、下記のとおり、電子マニフェストの導入でマニフェストにかける作業時間が58時間/年、その結果コストが4万円/年削減できる、という結果が出ています。
年間作業時間
紙マニフェスト:108時間 ⇒ 電子マニフェスト:50時間
2.法令遵守のためのしくみが充実
電子マニフェストには、以下のようなしくみが組み込まれており、法令遵守に役立ちます。
必要事項の入力
記載が必要な全項目を入力しなければ、マニフェストを発行できないため、記載もれの心配がありません。
アラーム機能
処理終了確認期限が近づくと、自動的に注意喚起されるため、返却されていないマニフェストの確認などを忘れずに済みます。
行政報告の代行
マニフェスト交付等状況報告書等の行政報告を、電子マニフェストを運営する(財)日本産業廃棄物処理振興センターが代行してくれます。
※紙マニフェストについては、別途報告書の提出が必要になります。
電子マニフェストに移行するためには、排出事業者・収集運搬会社・処理会社の三者が電子マニフェストに加入していなければなりません。
上記のようなメリットと、導入コストなどを総合的に判断するのが良いでしょう。